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消すかもしれない話「後輪」その3

中学校に入学する頃になると、貧乏以外に人と違うことに気がついた。

一回りも二回りも体が大きくなり肉体は強靭になっていった。

おそらくは、険しい山道を歩くことや農作業や土木作業の影響で自然と体が作られていったものと思われる。

そして付き合う人間はいわゆる不良達になる。

大きくて喧嘩が強いとなめられることはない。
馬鹿にした奴は叩きのめした。

靴で自分の頬を殴る人間もいなくなり、次第に強さに憧れをもつようになる。

ストイックに自分の体をいじめ鍛えていると日に日に強くなっていくような気がする。

しかし、体が強くなるスピードに精神は追いつけてなかった。

自分の中にあった狂気。
いつかあの担任教師に仕返しをしてやる。
意味もなく履いていた靴を脱いで人の頬を張り飛ばした奴。

意味もなく足蹴りにし、公衆の前で罵倒した奴。

こいつだけは絶対に許すわけにはいかない。
自分がされたことを奴にそのままお返ししてやる。

健全な精神はどこかに置き去りにしたまま体だけが成長していった。
しかし、幸か不幸か元担任教師は転任になりオレの前から姿を消した。


高校に入学するとラグビー部に在籍した。

練習は過酷であったが、そこでも日増しに強くなっていく自分があり、体と同時に鼻っ柱も強くなり問題が絶えなかった。

そんな自分の不良行為にも母親は何も言わなかった。
今にして思えば子供がグレるのは自分の責任と思っていたのかも知れない。

誰も止める人間が居ないのを良いことに少年の不良行為はエスカレートしていき、学校で問題を起こし退学することになる。

親友達と別れるのは寂しかったが、何も考えず明日がどうなろうと気にも留めなかった。

若さゆえの無謀である。

高校を辞める時も母親は何も言わなかった。

そして家を出ることを決心する。

それに対しても母親は何も言わなかった。

「お前の好きなようにしたらええねん」かろうじてその言葉だけが鼓膜を震わせた。

少年が16歳になったばかりの冬であった。

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